【 ソウルの森 】一日くらいは、ソウル旅行 – SM TOWNの隣 緑の休止符

文・写真 ウ・ジギョン 旅行作家

ビルの森を抜け出し、林道を歩いているという事実だけでも余裕が出てくる時がある。

真昼の熱気が冷めた午後、広い芝生と静かな湖を抱えたソウルの森(ソウルスプ)を散歩すると、「 余裕 」という単語が自ずと思い浮かぶ。

地下鉄のソウルの森(SMタウン)駅から3分ほど歩いただけなのに、水彩画のような風景の中に染み込むからだ。

2005年生まれのソウルの森。歴史が浅いからといって侮ってはならない。

文化芸術公園や自然体験学習院、自然生態森、湿地生態園の4つのテーマ公園を組み合わせた約35万坪の公園で、出入口だけで16ヵ所ある。

初めてソウルの森に会いに来たなら、2番出入口から散歩を始めてみよう。

かつてここに競馬場があったことを思い出させる群馬像が歓迎してくれる。

群馬像を通り、空高く立ち上ったメタセコイアの並木を歩く。ここからは、空気が違う。

メタセコイア並木道のすぐそばには、木や空が水面に映る鏡の池もある。

鏡の池は、野外ステージのある芝生の庭につながる。

草原でピクニックを楽しむカップルやテーブルに向かい合って座り話おしゃべりする人たち、犬の散歩する人、子供とボールで遊ぶ父親などそれぞれのやり方で緑の芝生を楽しんでいる。

いつも活気に満ちた風景だ。

野外ステージの隣の湖のほとりに向かってみる。そこには、私がソウルの森に来るたびに座るベンチがある。

そのベンチに座ると、木と草と池を一望できる。清新な風景だ。

ただ目の前の自然をぼんやりと眺めただけなのに、いつのまにか頭の中を浮遊していたホコリのような考えが沈み、頭がすっきりする。

一層軽くなった気持ちでベンチから立ち上がり、湖のほとりをぐるりと回ってみる。

シャカシャカと耳をかすめる音に後ろを振り向くと、自転車に乗っている恋人が近づいてきた。

彼らは木の下に自転車を止めて、池近くのサンベッドに座ってお互いの写真を撮った。

もしかしたら、永遠に記憶に残り続ける刹那の瞬間だろう。

全身で森の空気を存分に感じながら、イチョウ並木に向かって歩いた。

秋にはき黄色にきれいに染まるイチョウ並木だ。

背の高い木の間から柔らかな午後の日差しが染み込んだ。

ぎっしりと生い茂っている木の間のベンチに座って休む人々の表情が、日差しのように明るい。

歩いていると、その名だけでわくわくする「 ときめき庭園 」に入った。

花々と草が生い茂る庭園の真ん中にガゼボがあって異国的な感じがする。

ときめき庭園の周辺にもベンチが多いが、文句が刻まれていて何度も読むようになる。

「お互いの歩みが合わないかもしれないけど、君と一緒にこの道を歩きたい_BTS ジョングク」なぜか胸にぐっとする「Still with You」の歌詞だ。

ソウルの森を散歩した後は、アジア最大のESGプラットフォームであるアンダースタンドアベニュー(UNDER STAND AVENUE)を見物したりする。

両側に建てたコンテナの建物の間に作られた歩行者空間で、カフェや食堂、共有キッチン、コワーキングプレイスなどが巣を作っている。

アンダースタンドアベニューから少し歩くとKカルチャーが楽しめる「 KWANGYA SEOUL(クァンヤソウル)」に届く。

SMエンタテインメント所属のアーティストのファンなら、ぜひ「 KWANGYA SEOUL 」で「 ソウルの森 」の散歩の終止符を打ってみよう。

これより良い締めくくりが他にあるだろうか。

ソウルの森(ギャラリー)

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ソウルの森(ソウルスプ)への行き方

住所:ソウル特別市 城東区 トゥッソム路 273

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