【 水原の観光スポット 】韓国Kドラマに登場する行理団通り(ヘンリダンキル)に行くべし

文・写真 ウ・ジギョン 旅行作家

季節は風に乗って来る。ここ数日の間に変わった風の温度を感じながら、一幅の絵のような城郭道が続く水原(スウォン)市行宮洞(ヘングンドン)を歩いてみた。

「 行理団通り(ヘンリダンキル)」で有名な行宮洞は、「 ウ・ヨンウ弁護士は天才肌 」や「 その年、私たちは 」など韓国Kドラマによく登場する場所である。

行宮洞の中心には230年余りの時間を持つ堅固な城郭、水原華城(スウォンファソン)がある。

水原華城の歴史は、朝鮮王朝後期の第22代王・正祖(チョンジョ)時代に遡る。正祖は、父の思悼世子の墓を水原に移すとともに、1796年9月に長安門、八達門、蒼龍門、華西門の四大門を5.74kmの城壁でつなぐ水原華城を完成させた。

水原華城の正門、長安門(チャンアンムン)の前に立つと、威風堂々とした2階建ての楼閣と長安門を半円形に囲んだ要塞甕城が目を引く。

門の中に入ると、都会の騒音は消え、木の葉を揺らす風の音や鳥の鳴き声が耳元に入り込んできた。近くで見ると、城郭は、石材を積み重ねた後、その上に身を隠すのに適した低い塀をレンガで積み上げた堅固な形となっていた。

華西門(ファソムン)に向かって歩いていると、いつの間にか城壁は華西門を通り、丘へとつながっていた。城壁に沿って丘から水原市内を見下ろすと、過去と現在が調和した風景が目新しい。ゆったりとした風景の中に、友達や恋人と一緒に城郭道を散歩する人々の人足が絶えない。

城壁に沿って八達山にもう少し登ると、また別の楼閣である西北角楼(ソブッカンヌ)が見えてきた。西北角楼は、遠くから見ても素敵だが、西北角楼の上から眺める風景がとても素晴らしい。

靴を脱いで西北角楼に座ると、楼閣の向こうに稜線に沿って都市を包み込んだ水原華城のパノラマビューが広がる。華虹門(ファホンムン)では、別の角度から水原華城を一望できる。華虹門は、水路の水を調整する水門の景観が素晴らしい。

7つの水門のある橋の上に建てられた楼閣に座って眺める水原川(スウォンチョン)の風景も涼しく感じられる。清涼な水の音はおまけだ。

華虹門の東側の丘には、訪花随柳亭(バンファスリュジョン)が優美な姿を誇っている。過去、訪花随柳亭は軍事施設兼風景を鑑賞する亭子(あずまや)だったが、数百年経っても景色は相変わらず素晴らしい。

訪花随柳亭の丘の下には、真ん中に丸い島が造られている池、竜淵(ヨンヨン)が風情を添えている。龍淵の池の畔にある芝生は、水原市で最もロマンチックなピクニックスポットとしても有名な所。

だからか、龍淵の前でピクニックを楽しむ人々の表情が秋空のように明るかった。水原華城がどのように建てられたのか気になるなら、水原華城博物館に立ち寄ってみよう。

華城築城室では水原華城築城の顛末を記録した「 華城城役儀軌 」と水原華城築城に関する遺物を、華城文化室では当時の状況を生々しく再現した展示が観覧できる。

水原華城への行き方

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