PENTAGON 2023 FAN CONCERT ～ UNIVERSE 君への詩 ～
PENTAGONが5月24日・25日にNHKホールにて単独コンサート「PENTAGON 2023 FAN CONCERT ～ UNIVERSE 君への詩 ～」を開催した。
5月24日・25日の2日間行われた「PENTAGON 2023 FAN CONCERT ～ UNIVERSE 君への詩 ～」は、2020年以来となる8人のPENTAGONが揃った公演だった。
会場にはたくさんのユニバース（公式ファン名）が集結し、2日間で約6,000人を動員し、オンラインでも配信された。コンサートでは、盛りだくさんのパフォーマンスのほかに、
高級焼肉をかけた「操りジェスチャーゲーム」やメンバーの好きな歌詞・衣装・コンサートを発表するコーナーがあった。
ユニバースは、PENTAGONのたくさんの魅力に惹かれたことだろう。
開演前、先に登場したのはその日のMC古家正亨。
PENTAGONへのサプライズについて2つ説明があった。
＜ 1つ目 ＞
Daisyのパフォーマンス中に「歌の最中（サビの『白き花の名Daisy』に合わせて）のGO!Daisy（スクリーン上の指示）が出ましたら、デイジーの花をかかげていただきたい」というもの。
＜ 2つ目 ＞
アンコールの「Eternal Frame」の中でスローガンをかかげてほしいというものだ。メンバーたちが袖で控えていたため、詳細は明らかにされなかった。
古家が一度そでにはけて、開演時間になった。そのおよそ5分後、暗転とともに大きな歓声が上がった。横一列に並んだ8人のPENTAGONの登場だ。
「みなさん準備できましたか。」というフレーズをきっかけに人気曲 「SHINE」でコンサートの幕を切った。続いての「DO or NOT」では、ユニバースたちの掛け声がパフォーマンスをさらに盛り上げた。
2曲を披露したあと、古家正亨とともにトークコーナーが始まった。このコーナーでは事前にユニバースとった3つのアンケートに、メンバーが答えるという内容だ。
3つの項目は、以下。
- ①一番好きな歌詞
- ②一番好きな衣装
- ③一番よかったコンサート
①一番好きな歌詞
フイ
「밝게 타오르는 불꽃」「明るく燃え上がる火花」
この歌を録音しながら涙が出たが、このファンミの準備をしながら、新しいバージョンの「Eternal Frame」を録音した時、また泣きそうになった。真心が感じられる歌だ。
「最初から今まで歩んできたその姿というものが思い浮かびますし、そしてユニバースの皆さんとご一緒したそんな時間も思い出されてレコーディングをする際にレコーディングルームでボロボロ泣きました。」
ユウト
「変わりゆく季節の中、僕を彩るのは君さ」
季節の移り変わりと、好きな人を重ねているところ。
「愛情込めて作った曲。季節を愛する人に例えて、季節ごとに君を愛していく。（といったメッセージがある）」
キノ
「우리의 봄엔 언제나 눈이 내려요」「僕らの春にはいつも雪が降る」
UNIVERSEが書いてくれた歌詞です。
「Eternal Frameという曲が、ユニバースと僕たちが直接一緒に歌詞を作詞した曲だからね、もっと僕たちにとって意味がある曲になります」
シンウォン
「내 맘은 천도의 복숭아 같아」「僕の心は千度の桃のようだ」
今も何を言いたいのかわからない。
「韓国語ですけど、今までも意味を理解できません。」
古家からは「はじめて聞くアーティストの言葉ですね」というフォローがあった。
ヨウォン
「넘어져 무릎에 피가 나도 계속 달려갈게 Like this」「倒れて膝に血が滲んでも走り続ける」
僕の座右の銘と近い決意の歌詞だから。
「この歌詞というのは僕だけでなくメンバーみんなも同じ気持ちじゃないかと思うんですね。デビューから今まで僕たちは本当に色々な試行錯誤を経て、また色々な苦難逆境にも耐えてきて、それを乗り越えて今までやってきたということ。そのことがこの歌詞に込められているなと思ったのでこの曲を選びました。」
ホンソク
「SHA LA LA」
歌詞に癒しがあり、おもしろい。
歌詞ではなく曲名を答えたこの回答には、会場中が笑いに包まれた。
ホンソクは「僕、このアンケートの質問の意味を間違って捉えていたみたいです。歌詞全体を気に入っている曲を選んでくださいという意味だと思いました。」と説明していた。
ジンホ
「낭의 친구여 시간이 흘러도 우리 추억은 영원할거야」「友よ、時が流れても俺たちの思い出は永遠だ」
「僕が軍隊にいく前の最後のステージで、この2曲（Spring SnowとShine）をミックスしました。曲の最後にこの歌詞がありました。この思い出を僕たちの思いと（に）代えました。このグループがちゃんと残っててくれますようにという気持ちを歌いました。」とコメント。
それに対して古家は「いつまでも永遠だよ」とまとめたが、ジンホは「では、焼肉！」と返答しツッコミが殺到した。
ウソク
「思い出は僕を傷つけるだけの感情であると」「추억은 날 아프게만 하는 그런 감정일지도」
辛かった時期に書いた歌詞なので、強く記憶に残っている。
「辛いということを離れても（抜きにしても）、この意味合いがとてもいいなと思いました。恋しさのためよりもむしろ寂しく感じるという気がしたので。」
ここでホンソクが「ビハインドがあります。」と切り出す。「僕たちはもともとアルバムに曲をいれるのにあたってみんなでどの曲がいいか投票をするんですが、この曲は実は少し過半数にいたらなかった曲なんです。でも僕はこの曲は絶対に入れるべきだと積極的におすすめして、だからこの曲を入れて、ウソクくんからサビをもらいました。」と明かした。
驚きの事実に会場はどよめきと笑いに包まれた。
②一番好きな衣装
キノ「Can you feel it」
僕が好きな”ロックシック”のスタイルです。
ウソク「DO or NOT」
衣装の色が気に入ったし、自由で個性あふれる雰囲気がよかった。
そのほかユニバースからは「Feelin’Like」「Daisy」「DO or NOT」が人気だった。
③一番よかったコンサート
ウソク「ワールドツアーロンドン公演」
コロナが終わり野外でファンと共にしたコンサートだったので記憶に残っている。みんなで一緒に手を振った瞬間が印象的だった。
ジンホ・キノ「ワールドツアー最後の日本公演」
キノ「（長い）ワールドツアーが最後になって、もう終わりますかと思いだして（思い始めて）、そんな感じがしてそれでちょっと寂しくて。でもそんなに大きなライブステージでライブすることもないし、ありがたかった。」
フイ・ホンソク「今この瞬間」
フイ「毎回毎回のコンサートが僕にはとても大切で、一つを選べないほど、全てが新しく、今この瞬間がとても幸せだ」
この回答にメンバーからは、「あーーー！」と感心した声が上がった。
アンケートへの回答コーナーが終わると、幻想的な背景をバックに軽やかなメロディの新曲「詩（Shh）」と、続いて「HAPPINESS」を披露した。
その後フイ・シンウォンが舞台そでにはけると、他メンバーで「詩（Shh）」・「HAPPINESS」の話題に。
まず詩（Shh）について、「（ホンソク）詩のパート分けに関しては、先ほどのようなこと（歌割りの優遇）はなかったですか？」に対して「（キノ）なかったですよ〜！いつもここがいいと思う人にぴったりという人に分配しています！」と反論。
そしてHAPPINESSについては、「（ウソク）HAPPINESSのステージをしている時は本当に楽しいなと思います。」とコメント。またダンスについて、
「（ユウト）後ろから見てたら、めっちゃ振り間違えてる子がいて…キノさんもあったよね？」とコメント。キノは「え？間違ってないけど！すごい頑張って練習したけど！」と反論した。
なごやかなトークのあと、舞台は一変した。ロック調のメロディの中で、会場全体が真っ赤に染まり、ベージュのアウターに黒ダメージスキニーをまとったフイと、
黒Tシャツに黒スキニーをまとったシンウォンが登場し、インパクトあるシャウトから始まる「WTH」を披露した。
その後、緑の炎をバックに青ジャケットに黒カーゴパンツをまとったウソク、サングラスをかけて赤のジャケットにジーンズをまとったキノ、
そして黒ジャケットに白カーゴパンツをまとったユウトの3人のクールなステージが始まり、激しいビートが特徴の「ケルベロス」を披露した。
トークコーナー
2つのユニットステージが終わると、再び古家とともにトークコーナーが再開された。
メンバー8人が高級焼肉をかけて「操りジェスチャーゲーム」に挑戦。ゲームは制限時間2分以内に10問正解すればクリアとなる。これを3回行い、2回クリアすれば成功というルールのもと行われた。
1回目の挑戦は、ジェスチャーをフイが担当。サングラスをかけたフイの姿を「フイケルジャクソン（マイケルジャクソン）」と称し、笑いを誘った。
ゲームの中では、特にフイがジンホに指輪を渡す様なジェスチャーをする「プロポーズ」のお題が盛り上がった。1回目の挑戦は11問正解し、見事クリアとなった。
2回目はホンソクがジェスチャーを担当。中でもHoneyWorksの楽曲「可愛くてごめん」のお題が出された時は、ホンソクの愛嬌あるダンスによって観客から黄色い歓声があがった。
2回目の挑戦でも11問正解。見事2問クリアしたため、主催者の奢りでの高級焼肉パーティー開催が決定した。
盛り上がりを見せたトークコーナーのあとは、3人のメンバーによるソロステージが披露された。白シャツにジーンズ姿で登場したヨウォンは、星空のような背景とたてにゆったり揺れる白いペンライトの中でHYの「366日」を歌唱。
心のこもった歌唱に涙するユニバースもいた。次に暗転した舞台からブラックコーデをまとったジンホが現れ、優里の「ベテルギウス」を歌唱した。
その後、黄色の背景をバックに青を基調としたジャケットに黒ワイドパンツをまとったホンソクが登場し、米津玄師の「Lemon」を歌唱した。
3人のソロステージが終わると、「PENTAGONがユニバースに聴かせたい曲」がテーマの映像が流れた。総じてユニバースに一番聴かせたい曲は「Feelin’Like」。
映像が終わると、ブラックコーデに着替えたメンバーたちがその「Feelin’Like」と「Daisy」で会場を盛り上げた。中でも「Daisy」ではデイジー花をかかげるサプライズ企画が行われ、会場にはより熱い熱気が込み上げた。
舞台も終盤に近づき、「（フイ）今日の公演も楽しかったですか？8人のメンバーが一緒に準備を頑張ってました。それで今は終わりじゃないですから、盛り上がって準備…….盛り上がっていきましょうか！」
「（ユウト）行くぞLet’s go!!」と呼びかけ、最後は「Call My Name」と会場の全員で手を横に振りながら「Beautiful Goodbye」を歌唱し、コンサートをまとめた。
客席で「PENTAGON! PENTAGON!」と掛け声が上がる中、「2010年、僕たちの詩がはじまった。」というメッセージとともに「君への詩」がテーマの映像がスクリーンに流れた。
映像が終わると、黒のTシャツに着替えたメンバーが客席の階にかかわらず至る所に現れ、「Eternal Flame」でアンコールをスタートさせた。
メンバーはユニバースとハイタッチしながら客席を歩いて回り、観客席は大歓声が上がった。またユニバースからはスローガンをかかげるサプライズが行われ、その光景を見てフイは涙を流した。
最後の挨拶
最後の挨拶はウソクから始まった。
ウソク
「まずはイヤーモニターを外してユニバースの皆さんの声を聞きながら言いたいと思います。今日は楽しかったですか。まずは2階とか今回行けていないところすごく行きたかったんですけど行けなかったのですみません。気持ちとしては明日も今週中ずっとしていたい気持ちなんですが、本当に昨日公演が終わったあと足がほぼ動きませんでした。それでも今日こうやってまたユニバースの皆さんの姿を見たら、足も大丈夫になってちゃんと力も出ました。PENTAGONのことをどうか楽しみにしていてください。本当に今日はユニバースとご一緒できて幸せでした。ありがとうございました。」
シンウォン
本当になんと言いますかこの光景というのは世界の中で限られた人が見ることのできる光景でないかなと思います。いくら考えても僕はやっぱり幸せ者だなと思います。実際約束することはできませんが、これから先まだまだまたここにきて、皆さんと一緒にそしてメンバーと一緒に何度でも公演がしたいという気持ちになりました。だから皆さんもどうか元気でいてください。そして僕自身も一生懸命に頑張ってまたメンバーと一緒にきたいと思います。Thank you
ホンソク
「今日は最高の日ですから、僕は感想を準備しました。僕は昨日と今日夢みたいな時間を過ごしました。今までユニバースに会う夢を見ていたのですが、今日夢じゃなくて現実になって本当に嬉しいです。この現実は今日で終わりますが、またすぐ会いたくなると思うので、今夜夢にユニバースが出てきますように。」
キノ
「ユニバースの皆さん、本当に愛してる。心の中の中の中の……から本気から（で）愛しているということが出ちゃいました。こんなに完璧なライブを作ってくださった監督さんとスタッフの皆さん・CUBEエンターテインメント・ワーナーミュージック・僕たちPENTAGONメンバーたちの家族とか、友達とか…今日はPENTAGONの作曲者・プロデューサーのネイスンもきました。ネイスンに拍手ください。I love my team, I love my crew, I love my family, Let’s go! 」これに加えて「謝りたいことがあります。本当に今日も可愛くてごめん！」とコメント。
ジンホ
「私はね、感想を準備しました。準備してきたでござる。昨日ユニバースでいっぱいの会場を見て、実は泣きそうでした。寝る前も一緒に公演することがこんなに幸せなことなんだと思いながら寝ました。人生でこんな幸せなことはもうないと思うけど、これからもユニバースと一緒にたくさんの幸せを作っていけたら嬉しいです。本気で愛してます。ユニバースのために永遠に歌い続けます。ありがとうでござる。愛してる！」
フイ
「すごく久しぶりに日本でのコンサートでした。本当に幸せで楽しかったですね。ユニバースたちは僕たちのヒーリングであり、近くです…力です！こんなに長い時間僕を待ってくださって、たくさん愛を本当にありがとうございます。僕は世界で一番幸せな人です。そして、ユニたちを世界で一番幸せな人にしてあげます。約束。これからもこのまま変わらず、永遠にともにしてください。約束？本当に愛してる。」
ヨウォン
僕も（感想を）準備してます。長いです。本当に長いです。僕はユニバースに言いたいことがたくさんあって、紙に書いてきました。デビューして長い時間が過ぎて、今の僕はすこし現実的な人になった気がします。毎日同じ日常を過ごしながら、僕は奇跡なんかないと思っていました。だけど、去年交通事故にあって僕の考えがちょっと変わりました。僕とって好きなことをしながら生きていくのもそして今のようにユニバースに会えたことも全部奇跡のようなことだと思います。昨日も今日も僕に奇跡のような幸せで大切な時間を作ってくれて、本当にありがとうございます。今のように、これからも幸せな時間を一緒にたくさん作っていきましょう。ユニバース、本当に大好き。ありがとうございます。
ユウト
二日間です。二日間この大きいNHKホールという場所で、僕たちがステージをできました。それは本当にユニバースのおかげでできたと思っています。こんなこと当たり前じゃないので。本当に皆さんにまず感謝してるっていうことを伝えたいです。本当にありがとうございます。今オンラインでも見てくださる方いると思うんですけど、昨日と今日合わせて約6000人、そしてオンラインで今何万人見てるか分からないんですけど。たくさんの方が僕たちの力になってくれてるんだなということをメンバーみんな感じてると思います。本当にありがとうございました。またいつ帰ってこれるか分かんないですけど、また帰ってこれる日まで僕たちもユニバースもね、一生懸命頑張って、頑張っていきましょう。いいですか？本当に今日は楽しかったです。ありがとうございました。
PENTAGONの挨拶「하나둘셋（ハナトゥルセッ）TENTASTIC 안녕하세요.펜타곤 입니다.(アンニョンハセヨ、ペンタゴン イムニダ)」で締め、最後の曲「Spring Snow」を披露。
この曲でもメンバーたちは客席におりて、近い距離でファンと関わった。
ここでライブは終わりかと思いきや、最後に「Shine」を歌唱。メンバー横一列で挨拶をし、大興奮のコンサートは幕を閉じた。
セットリスト
- M1：SHINE
- M2：DO or NOT
- M3：詩(Shh)
- M4：HAPINESS
- M5：WTH（フイ、シンウォン）
- M6：ケルベロス（キノ、ユウト、ウソク）
- M7：366日（ヨウォン）
- M8：ペテルギウス（ジンホ）
- M9：Lemon（ホンソク）
- M10：Feelin’ Like
- M11：Daisy
- M12：Call My Name
- M13：Beautiful Goodbye
（アンコール）
- M14：Eternal Flame
- M15：Spring Snow
- M16：Shine
記者感想
最後まで読んでくださってありがとうございます。このコンサートは驚くほど内容が盛りだくさんでした。私は記者としての参加だったので主に執筆作業のため、紙と戦っていました。しかしそれでも心を動かされてしまい、あの場から離れるのが苦痛でした。この豊富な内容をできる限り全てお伝えしたく、結果非常に長い文章になってしまいました。素晴らしいコンサートを思い出すきっかけや、コンサートを見られなかった方が楽しんでいただけたら幸いです。
取材：文・手島芳理
コーディネート：Scketto（公式Twitter）
